【企業インタビュー】SAPジャパン株式会社
~The Best-Run Business Run SAP~

近年、従来のERP製品に加えて、BI/BA、モバイル、クラウドそしてインメモリコンピューティングと幅広いサービスラインナップを揃え、変革の過渡期にあるSAP。では、実際にどのような変化があり、その中で求められていることとは一体どういった点なのでしょうか。
今回は、そうした変化の中、アカウントエグゼクティブ(以下:AE)に求められる姿勢、課題などについて、流通・サービス産業営業本部(以下:D&S)を統括するN部長とAEのN氏に率直にお伺いしました。
流通&サービス営業部 部長 N氏同社に入社して10年。
前職は大手総合電機にて総合商社をメインに担当。転職後は、前職の経験を活かして商社を中心に活躍。現在は、D&Sの営業部長として、お客様にSAPの価値を提供することをミッションとしている。
流通&サービス営業部 アカウントエグゼクティブ N氏前職は某一部上場SI企業にて、ソリューション営業として活躍。もっとお客様と深く関われる環境に身を置きたいという希望を持ち、同社に入社。前職ではSAP製品とは無縁であったが、持ち前のバイタリティと周囲を巻き込むコミュニケーション力で、急ピッチでプロダクト知識についてはキャッチアップしているとのこと。将来期待されるAEの一人。
「変化」に関して、入社した10年前と現在とで、大きく変わった点はありますか?
(N部長)10年前はERPというある意味分かり易い製品がメイン商材でした。現在はERPをコアとしながらも、提供する商材が増えた分、知っていなければいけない知識が増えましたね。自分だけでは説明することが困難なことも多くなっていますし、全体として難易度は上がっていると思います。
しかし、重要なのはSAPとしてのコアはERPにあり、ERPが優れた製品だからこそ周辺のBIやデバイスの拡がりに繋がっているという経緯や背景を理解することです。過去10年のSAPの買収を振り返ると、企業の基幹となるERPを押さえた後、そのデータソースを元にして発生するであろうBIの領域を補完・強化する形で広げていき、その先のデバイスの多様化に繋がっています。ERPをベースにした他の領域への拡大という点を体系だて捉えることが必要であり、お客様にもそうした説明をすべきだと思っています。
体系的に捉えることで、例えば、製品を比較して推奨できたり、提案する根拠についても明らかにして説明することができますが、逆に背景を知らずに1つのプロダクトのみを売るには、やはり限界があると思っています。全体的な理解、及び各ソリューションの相乗効果や関係性を理解して、お客様に価値を訴求していくことが求められています。
本質的なところは変わっていないですね。お客様とのファーストタッチがAEの仕事であることは変わっていないし、お客様のニーズを汲み取って、社内のどの部署、誰を巻き込むかは自分の裁量次第です。お客様との関係性にもよりますが、自分自身の立ち位置を見失わなければ、いくら組織編制が変わろうとも上手く立ち振舞えると思います。
ただ、前述したように、色々な製品があるがゆえに、製品の特性、売り方がわからず、自身の専門性も見えない状態になってしまうと本質的なアプローチはできません。社内の誰と何を巻き込めばいいのかというプラン作り自体が複雑化しているように感じます。
1つには、「コミュニケーション」ができるかどうかです。よくプロダクトアウトであったり、コンセプトを売るなどの言葉を聞きますが、コンセプトやプロダクトアウトでシステムを買う会社は存在しません。製品名を言ってもお客様には通じるはずはなく、例えば、SAP HANAという製品がありますが、「ハナ」と言ってもフラワーの方だと思うのが当然ですよね(笑)。お客様は「業務上どうならなければいけない」、「業務カットでシステムをどう捉えるか」などの括りで判断を行っています。何をしたいのか、そもそもどのようなことを言っているかをヒアリングし、咀嚼する力がないとそもそも何を売るべきかには結びつきません。
しかし、その点を理解しないまま、売っている製品だけを説明しても上手くフィットはしません。相手によって形はいくらでも変えなければいけないのに、本来進むべき流れとは逆方向に動いてしまうと成功はできません。反対に、本来の流れが分かっていれば最初から製品の知識がなくても十分に活躍できます。SAPはライセンスを売っていますが、お客様はライセンスだけ買って、CDだけ送りつけられても嬉しいわけがありません。製品が使われて、評価されて、良くなったと言われるまでは何十億かけようが意味がないということを分かっていて、それを逆算した立ち位置で営業ができるかどうかが非常に重要です。
新卒の採用ではないので、即戦力があるかどうかを見ます。ですから、全くの異業界からでは、正直難しいと思います。また、今まで言ってきたように全体感を持ってシステムを売るため、ツールやハード製品のみを切り売りしてきた経験だけだと、全体感が分かるかどうかという点においてアンマッチだと思います。SAPが関る責任範囲は基幹システムと言われるだけあって幅が広いため、全体感を捉えることができるかを重要視して見ています。
中途入社者にはすぐに成果を期待したい(笑)。ただ、社会人になってからどのくらいの期間かにもよると思います。また、弊社の商材は1個○○円ですというその場で買ってもらえるような商材ではないので、基本的にどうやっても足が長い話にはなります。だからこそ、常にお客様に対する営業活動や色々なアウトフォローも含め活動する中で、たまたま契約のタイミング次第で今年の成績なのか来年なのかに分かれるだけであって、今現在の活動を無視することはないです。
自分の中でのポートフォリオ管理というか、お客様とどうやってお付き合いしていくかが大切です。いくら管理していてもお客様の都合で延期になることも少なく
ないですね(笑)。でも、そうしたもともと足の長いものを取り扱っているので、短視眼で評価しているつもりはなく、日々の活動や例え売上に直結しなくてもお客様をフォローできているか、そうした長いお付き合いの中でリクエストを頂けるリレーションを構築できているかなどの観点で評価しますので、四半期や単月で評価はしていません。
(AE/N氏)前職では、提供できるソリューションの幅が狭いこともあり、お客様の深いところまで入っていくのが難しい状況でした。そこで、「自身が営業の主役として活躍したい」という想いが強くなり、転職活動を開始しました。数社の面接を受けていく中で、自身が最も求めている環境に近いのが弊社であり、入社を決意することとなりました。正直に言うと面接を受ける前までは、「SAP=ERP」というイメージしか持っていませんでした。しかし、人事との事前面談で、SAPがERPだけでなくトータルソリューションを提供している会社だと知ったことが最も大きな転職動機です。
やはり外資というフィールドに少しアレルギーがありました。私の場合、元々海外で1年間ほど英語を使った経験があったので、英語を使いたいという想いがありました。ですので、外資に対するアレルギーは他の方より低かったと思います。なかなか英語の勉強はできていないのですが・・・(笑)。
また、入社前に同じ想いを持って前職を辞めた先輩方に相談し、自身の目的に最も沿った会社を考えていきました。その自身の目的を最も満たしている企業が弊社であり、最後は自分の意思で転職を決めました。
入社して半年経って、やっと試用期間が終わりました(笑)。やはり中途で入社し、20代後半というわけではないので、自分がやるべきことを認識した上で、できるだけ早くキャッチアップすることを目指してきました。そこで自分の過去の経験をどう活かすかと考えていき、早い段階からお客様のもとに足を運んでいきました。また、他の方の営業に同席させていただき、弊社の文化を学んでいきました。製品に関しては、全く関わったことがなかったので、当初は中田さんにも「もう少し勉強しろ」とよく怒られている状態でした。
それくらい知識がない状態でしたが、大枠さえわかっていれば、お客様へのアプローチは可能だと考えて営業してきました。より深い話になった際は、支援してくれるメンバーが数多くいるので、まずは自身が伝えたいことをまとめ、その上で動いていき、お客様とのファーストコンタクトを取ってきました。弊社の製品は、お客様に興味を持っていただけるものなので、きちんと説明すればお会いする機会をいただけます。また、D&Sの組織編制の変化に伴い、新たなお客様も多く担当させていただいたので、過去の経験を活かしつつ、自身でも勉強してキャッチアップしてきました。上司の方からも気にかけていただき、助けていただいた事も早期のキャッチアップに繋がったと思います。
入社後、お客様の上層部の方々とお会いする機会が格段に増えました。前職では情報システム部門の方々とお話する機会が多く、逆に経営層に対してのアプローチや対話する経験が浅かったため、中田さんに同行させていただき、どうやって上層部の方々と、高い視点で対話ができるかを意識しています。自分自身の会話の質を高めることをつねに意識して取り組んでおり、苦労もありますが、そのことが楽しくもあります。しかし、このような環境は得難いものであり、日々やりがいを感じています。
自身の担当エージェントはSAPのことをほとんど知らなかったです。決定実績でも私が初であり、担当者の認識も「SAP=ERP」という印象でした。実際にSAPの面談でリクルータからSAPの事業内容や、中長期の展開を聞いて非常に魅力を感じました。人事が戦略の話までしてくれる会社は他にはなく、会社全体が同じ方向性を見ていることに会社としての強さを感じました。そのようなことを事前にエージェントから聞ければ、もっと早い段階で魅力を感じたと思います。
自身の父親が放任主義であり、小さな頃から人を観察して盗んできました。
また、客観的に物事を見ることを意識してきました。主観的に見ると、自分が可愛くて甘えてしまうことがあるので、あくまで客観的な視点で物事を見ることにしています。
(N部長)営業全体のワークショップを開いたり、勉強の機会提供はしています。成功商談事例に学ぶことも行っているのですが、今後はよりそうした機会を増やして共有していきたいと思っています。
(AE/N氏)専門部隊と一緒に営業し、そこで知識をキャッチアップすることが最も勉強になります。専門部隊に任せることもできますが、それは会社の顔であるAEとして有り得ないことだと思っています。自身が弊社の顔として、内容がわからなくても専門部隊と一緒に同行し、そこから学んでいくことを意識して取り組んでいます。
(N部長)「全体力」をどう見せるかでしょうね。SAPの各ソリューションは有機結合されており、その基点はやはりERPにあると思っています。そのことを、会社として売っている人間がみんな理解をして売らないと、例えばBI単体だけ見て、各論でのみ話してもSAPの本当のバリューは出せないと思っています。
ただ、どちらがより価値があるという議論ではなく、コアであるERPとそれと有機結合しているERP以外の領域(例えばビジネスアナリティックスなど)は同等に重要であり、「全体力」や「総合力」を社内のあらゆるリソースを巻き込みながら、AEが顔となって、見せていくことが重要だと思っています。
(N部長)SAPは結局、製品が良くて、だからこそ使われていると思っています。D&Sのテリトリーには数多くの会社数がありますが、弊社のお客様の割合はその中の一部です。良い製品を売るマーケットはもっと多くあって、そういう意味でのやりがいがありまた会社規模問わずSAP製品は必要なものだと思っているので、売れるはずであって、その可能性は大きく広がっていると思っています。それをエキサイティングだと思っているからこそ、営業をしているので、楽しいと思いますよ。
(AE/N氏)自分の会社の製品を自信を持って売れる営業は少ないと思いますが、弊社の製品は自信を持って売ることができます。この点は弊社の営業としての強みだと思います。また、D&Sの魅力で言うと、若い人が多く、自分の考えの根拠を持っていれば自由に動くことができる点が魅力です。ですので、やりがいを求めている人であれば、非常にフィットする環境なのではないかと思います。
| 社名 | SAPジャパン株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 〒100-0004 東京都千代田区大手町1丁目7番2号 東京サンケイビル |
| 設立 | 1992年10月 |
| 代表取締役社長 | 代表取締役社長兼CEO ギャレット・イルグ |
| 資本金 | 36億円 |
| 売上高 | 約601億円(2010年度実績) |
| 従業員数 | 1,100名 (2010年12月末) |
| 決算日 | 12月31日 |
| 事業内容 | コンピュータソフトウェアの開発販売、教育ならびにコンサルティング |
| 待遇・福利厚生 | 各種社会保険完備、厚生年金基金制度、財形貯蓄制度、退職金制度、自社株割引購入制度、自己啓発費用援助制度、総合福利厚生サービス、その他 |
| 勤務時間 | 9:00~18:00 (事業場外労働制、裁量労働制、フレックスタイム制/職種に応ずる) |
| 休日休暇 | 土・日・祝日、年末年始、創立記念日:10月16日夏期特別休暇3日間、年次有給休暇(初年度15日) |
| 評価制度 | 会社規定によります |
| 採用プロセス | 面接ステップは書類選考後、複数回になっています。 |
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